2009年 ジャパンカップ回顧と年度代表馬の行方

1 ウオッカ           牝5  55.0 C.ルメール 2:22.4         34.8
2 オウケンブルースリ 牡4  57.0 内田博幸     2:22.4  ハナ    34.1
3 レッドディザイア   牝3  53.0 四位洋文     2:22.6  1 1/2  34.7


微妙感が漂ってきたところで、きっちり大きなところを取っていくウオッカ。これがスター性ってやつか。


淡々とリーチザクラウンが引っ張る流れ、特にどの位置取りが有利不利ともない、東京らしい良いレースでした。若干後ろよりが多めに上位に来ていますが、前目につけたのはリーチ・ウオッカ以外は、順当に(?)沈んだ二桁人気馬ばかりだったせいでしょう。先行集団から抜け出したウオッカに大して大外ぶん回してきたオウケンブルースリが迫り、その他の馬は勝負圏外。
ウオッカがすっと内から抜けだしたのに対して、オウケンは豪快にやりすぎですね。コーナーの多い直線の短いコースでは、上手に乗ってももっとコースロスや進路塞がりのリスクが高くなるので、もうちょっと前にいけるようにならないと、多頭数のGIできっちり勝つのが難しそうな馬です。


馬券はオウケン頭の三連単を持っていたので、ちょっと悔しいレース。ウオッカ最適馬場になっていると分析できていながら頭にしなかった理由はなんだっけ。ルメール嫌いだったのかも。

ウオッカと馬場適性

ウオッカは、上がり勝負になるとG2クラスの馬には勝てない、コースを選ぶ馬でした。東京でも馬場の荒れていない状態で開催される毎日王冠秋の天皇賞ヴィクトリアマイルなどは向いているところではなく、そういうところで全力を出すには、馬場が荒れるか引っ張ってもらうかが必要。
東京専用といわれていますが、阪神にも適性があったはずで、使い詰めで出た3歳時以降宝塚記念にさっぱり出走しなかったのが残念です。まあ、ドバイ遠征したらここは休むしかないのですが。
京都は、四位が後方からぶっこぬくスタイルで取りこぼしまくっていた時期にぼろぼろにやられて以降、走っていませんねw

年度代表馬争い

過去、国内での争いになったときに、GIの勝ち数を逆転して年度代表馬を獲得した例はあります。あまり遡って調べはしませんが、少なくとも、ビワハヤヒデ(菊花賞)がヤマニンゼファー(安田記念天皇賞)を逆転した例があり。また、牝馬三冠馬も取っていませんね。ウオッカが優勢ではありますが、ヴィクトリアマイルはひどいメンバーかつ牝馬限定戦なので、まだ他の馬にもチャンスはあります。
有馬記念あるいは香港を足せば候補になれそうな馬をピックアップしてみました。来月のレースの勝ち鞍(カッコ内)を含めた検討です。そのあたりを、今年他に実績がない馬が持っていった場合は、3勝しているウオッカで決まりでしょう。


ピックアップしてはみたものの、ウオッカと並ぶ可能性があるのはブエナビスタだけかもしれません。他の馬は、所詮印象勝負にすぎない記者投票において、G1でボコボコに負けたときの減点部分が大きそうです。ローレルゲレイロは、今年の面子で香港スプリントを勝つなら、自分の中では神認定なんですけどね。
ブエナビスタ有馬記念を勝った場合は、勝ちっぷりと破った相手次第になるでしょう。現状、JC3着のレッドディザイアを、春の牝馬限定戦で倒しただけなので。ロジやジャーニーが2着ならば大いに前進して、面白い年度代表馬争いにしてくれそうです。